デカルト 『方法序説』を3分で解説
近代以降の哲学者は全員、デカルトの影響を受けていると言っても過言では無いです。そんな哲学界の最重要人物が書いた『方法序説』
早速本題に入りましょう。
デカルトは自分自身に4つの規則を与えます。
『第一は、わたしが明証的に真であると認めるのでなければ、どんなことも真として受け入れないことだった。……第二は、わたしが検討する難問の一つ一つを、できるだけ多くの、しかも問題をよく解くために必要なだけの小部分に分割すること。第三は、わたしの思考を順序に従って導くこと。そこでは、単純でもっとも認識しやすいものから始めて、少しずつ、階段をのぼるようにさして、もっとも複雑なものの認識にまで昇っていき、自然のままでは互いに前後の順序がつかないものの間にさえも順序を想定して進むこと。そして最後は、全ての場合に、完全な枚挙と全体にわたる見直しをして、なにも見落とさなかったと確信すること。』
(デカルト 谷川多佳子訳 『方法序説』岩波文庫 2015年 P28.29)
つまり、数学的な手続きで哲学をしていくということです。数学的な手続きを利用するためにはまず、公理を見つけ出さなければならない。
このデカルトにとっての公理がかの有名な
『我思う故に我あり』です。
つまり、デカルトにとって『我思う故に我あり』は先程引用した第一の規則に基づいてわたしが明証的に真であると認めるものなのです。
これがデカルトの考え方であり最重要ポイントです。
ちなみになぜ『我思う故に我あり』になるかと言えば、
デカルトはまず、ここに至るために全てを疑いまくるのです。そして、この全てを疑うという判断を下している私の思考は存在しているのだから私も存在するという論理なのです。
デカルトはこの『我思う故に我あり』という公理を用いて哲学を数学した人物なのです。
参考文献